必須脂肪酸のパワー

脂肪について

“脂肪”という言葉を耳にしたり目にしたりするとき、生活習慣病など悪いイメージをお持ちじゃないでしょうか?

ドッグフードで使われる“脂肪”とは栄養素としての脂肪で、「脂質」と同じ意味で使われることが多いようです。
ワンちゃんも私たち人間同様、食べたものをエネルギーに換え、余った分を脂肪として、いざというときのエネルギー源として体内に蓄えます。
もしも脂肪がなければ、冬になると寒さで震えちょっとしたことで怪我や病気をしてしまいます。

脂肪はそのほかにも、細胞膜や血液、ホルモンの生成の基となり、ビタミン吸収などを助ける役割を担っている重要な栄養素です。

脂肪には、牛肉や豚肉に多く含まれる飽和脂肪酸と、鶏肉、魚、豆類に多く含まれる不飽和脂肪酸があり、不飽和脂肪酸は体内で生成できないため食事から摂取しなければならない“必須脂肪酸”です。
この必須脂肪酸の代表は、リノール酸やリノレン酸と呼ばれる脂肪酸です。

飽和脂肪酸はコレステロールを増やし、中性脂肪を増やす性質があり、体温の高い(40℃~)牛などの体内では液状ですが、それより低い人間においては、飽和脂肪酸を過剰摂取すると血液の粘度が増して血がドロっとしてしまいます。ワンちゃんの体温は一般的に37.5℃~39℃ですので人間ほど差はありませんが過剰摂取は避けたいですね。
一方、不飽和脂肪酸はコレステロールを抑制したり、アレルギー症状の改善や脳の働きをよくする(DHA)働きをします。不飽和脂肪酸が不足すると皮膚炎にかかりやすくなったり、アレルギー症状が発生しやすくなります。

プレミアムフードで脂肪源として使われている不飽和脂肪酸を多く含む原材料は、鶏脂肪、ひまわり油、大豆油、魚油、亜麻仁(フラックスシード)などがあります。

細胞や血液の基となり、ワンちゃんのエネルギーの源になる脂肪は、ドッグフードにおいてタンパク質と同様に重要な栄養素です。その脂肪にも異なる種類と働きがあり、摂取の仕方(量)においてはワンちゃんの健康に大きく影響します。

つまり、どの原材料から脂肪を摂取するかが大切だと思いませんか?

必須脂肪酸のパワー

不飽和脂肪酸には私たち人間は もちろん、ワンちゃんの健康に欠かせない様々な種類の脂肪酸があります。
これらの脂肪酸は体内で生成できないため、必ず食事から摂取しなければならない「必須脂肪酸」です。

  • 皮膚・被毛の健康に必須
  • 繁殖、免疫、発育機能に影響
  • 生体膜の構成成分

これが必須脂肪酸の主たる性質です。
ドッグフードにおける必須脂肪酸の代表的な役割は、皮膚・被毛の健康をサポートすることですが、その他にも様々な効果があるのです。

ワンちゃんに必要な必須脂肪酸にはn-6系(オメガ6)とn-3系(オメガ3)があり、それぞれ代表格の、リノール酸(n-6)、αリノレン酸(n-3)で呼ばれることが一般的です。

この2つの脂肪酸はそれぞれ異なる作用があり、お互いをうまくコントロールすることでプラスの効果をもたらします。

リノール酸とαリノレン酸には、ベストなコンディションをもたらす理想的な比率で配合されていなければなりません。(リノール酸:αリノレン酸)5:1や4:1というのが、現在最も多く見られる比率です。

適切な比率で配合されていなければ、必須脂肪酸の効果は発揮されません。

美しい被毛だけじゃない!?

オメガ6系代表のリノール酸とオメガ3系代表のαリノレン酸について、
その役割とドッグフードによく使われる原材料などをご紹介いたします。

リノール酸

オメガ6系の代表的な多価不飽和脂肪酸です。
“脂肪”酸なのですがこのリノール酸にはコレステロール値や中性脂肪を下げる作用があります。
一方、過剰に摂取すると老化が進んだり、免疫力が低下したりします。
不足すると皮膚の炎症や成長の遅れなどを引き起こします。

リノール酸はベニバナ油やひまわり油などに特に多く含まれています。スーパープレミアムフードの中にはリノール酸源としてひまわり油が使用されているフードがいくつかあります。
他にドッグフードでよく目にするものとして大豆油などがあります。

αリノレン酸

オメガ3系の代表的な多価不飽和脂肪酸です。
体内でEPA(エンコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されます。
そして血液中の悪玉(LD)コレステロールを減らして、善玉(HDL)コレステロールを増やし、脳細胞を活性化させる作用があります。
多く摂取しても過剰症になることはありませんが、不足するとアレルギー症状が起こりやすくなります。

スーパープレミアムフードによく使用されている、フラックスシード(亜麻仁)やシソ油などは特に豊富にαリノレン酸を含んでいます。
そのほかにもドッグフードで見かける原材料として、魚油などがあります。

前回もお話しましたが、これらの必須脂肪酸は摂取するバランスがとても大切です。
リノール酸を摂取しすぎると悪玉だけではなく善玉コレステロールも減少させてしまいますので、善玉を増やすαリノレン酸の摂取が不可欠です。

一見αリノレン酸だけ摂取していればいいように思いますが、リノール酸はワンちゃんの皮膚の炎症を防ぐ働きがありますので、ワンちゃんの健康な皮膚・被毛には欠かせないのです。

このようにお互いが作用し、様々な効果をもたらします。

多くのプレミアムフードのパッケージには、オメガ3系、オメガ6系脂肪酸の含有量または含有率が表示されています。

皆さんも、今お使いのドッグフードの必須脂肪酸の比率を見たり、必須脂肪酸源としてどのような材料が使われているか、パッケージの表示を見てみてはいかがでしょうか?

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